貴方次第で弓は変わる!竹弓の取り扱い方

これから竹弓を買う方にご一読して頂きたい内容です。

 

前回もお話しを致しましたが、射手自信の手でお手入れをしないと弓はすぐに曲がってしまいます!
竹弓はカーボン弓、グラス弓と違い、さらに繊細です!

 

今回は、「竹弓」の管理の仕方をお伝えします。

 

今回もまず…先生、先輩の指導を受けて下さい!
ここに列挙した以外にも注意点はまだまだあるからです。
何よりも直接聞くということは大切なことです。どんな些細なことでもいいので、先生または先輩に聞いてください。

 

弓の名称と合わせて注意点や管理の仕方をお伝えします。

 

竹弓の名称について

 

【1】弦輪部分は注意!

上の弦輪は弭にピッタリあうように作り、関板の中心に弦が通るようにします。大きい弦輪は左右にずれやすく、小さい弦輪は弦切れを早めるので要注意です。
新弦は少し高めに張り、弦が自然に伸びて、好みのキュウハの高さに落ち着くまで待ってください。

 

【2】裏反りに注意!

裏反りの強い弓は、弓が返ったりしないように紐で弦と上切詰籐あたりを縛って弦をやや高めに張り、裏反りの納まるのを数日待ってください。
裏反りが落ち着くまでは、弓に強いひねりを加えてはいけません。
またキュウハが低すぎると、弓が返り、関板の接合部を破損します。

 

【3】衝撃、湿気、熱気、直射日光に注意!

竹の縦割れや、弓の形崩れ予防のため。衝撃、湿気、熱気、直射日光は避けて下さい。

 

防水性の雨袋に長時間入れたままにしないで下さい。(湿気です!)
卓内に放置せず、また暖房器具に気を付けて下さい。(熱気です!)
万一の時は乾いた柔らかい布でよく拭き、乾かし、冷めてから使うようにして下さい。

 

竹はカーボン弓やグラス弓とは違い、本当に繊細なため放置をしてはいけません!

 

【4】矢摺籐に注意!
矢摺籐は矢が摺っていくために、徐々に擦り切れていきます。
籐が擦り切れ、矢が弓を摺ると、矢羽が傷みます。
籐がささくれ立ったら巻き替えて下さい。

 

【5】筈こぼれに注意!
中仕掛は筈にピッタリあうように作り、筈こぼれがないようにして下さい。
筈こぼれは空打ちと同じで、弓が弓自身の力で壊れます。
特に新弓の場合は、弓が返って関板の接合部を破損します。

 

【6】弦の張り方は何度も練習しましょう!
弦の張り方は、先生、先輩の指導を受けてグラス弓などで繰り返し練習して下さい。
握りを持って、ゆっくりとねじらずに、真っ直ぐに押し、弦を掛けてから戻して下さい。安易な気持ちで張ると思わぬ怪我や破損になることがあるので、大事に取り扱ってください。

 

【7】弓の上下に注意!
型くずれ、上関板の破損防止のために、立てかけるときは弓の上下を逆にしないようにして下さい。また、釣り竿を持ち上げるような持ち方は、関板部の破損の原因になります。

 

以上、7点が特に注意して頂きたいことです。

 

7点に合わせて、購入後にするといいことは…

 

■購入時に紙に弓の形を写し、形の基準を記録しておくと良いでしょう。

■使用の前後に、乾いた柔らかい布でよく拭いてください。
■つやが出るだけではなく、笄(こうがい)予防にもなります。

■弓にも準備運動が必要です。
静かに5~6回程度肩入れをして、弓をならして下さい。巻藁で5~7分引き数回矢を放ち、その後十分な会で10射ほど引き、キュウハの高さを調べ、弦輪を調整し、的前にお立ち下さい。
弦輪が摩耗し、左右に滑りやすくなった弦は交換して下さい。
弓が返り、首折れの危険性があります。

 

竹弓は繊細ですが、取扱い方をきちんとすれば長く使用することができます。

 

弓道は弓がなければ成り立ちません。
これからも大切に取り扱っていきましょう!もし、わからないことがあればご意見・ご要望よりお伝えください。